住宅ローンを延滞した場合の心構え
住宅ローンの返済は時に
勤務先の給与が遅配した。
病気にかかり医療費の出費にローン返済分を充ててしまった。
リストラにあい収入が途絶えた。
予定外の教育費が発生した。
など様々な事情により、返済が期日通りに行えない場合が出てくることも。
もしくは
つい、高価な買い物をしてしまってローン返済分の蓄えを使ってしまった。
家族に内緒でギャンブルに使ってしまった。
カードローンや消費者金融に手を出してしまった。
自営者の場合は
取引先からの見込んでいた入金がなかった。
見込んでいた売り上げがなかった。
などの
人それぞれの固有の事情があり、やむを得ず(場合によっては意図的に)ローンの返済ができないといった場合は時に起こりうるものです。
ローンを延滞(約定日までの口座に引き落とし予定額を用意できない)した場合、
まず貸し手である銀行からは電話や簡易なはがき等で入金を促す連絡がきます。
初めての延滞である場合や、入金予定日の数日後の比較的短い日数しか経過していない場合は、
銀行のコールセンター等で女性の初期延滞担当者が一斉に電話を掛けるという対応をしている銀行が多いです。
(中には支店担当者が電話してくる場合もあります)
この場合は、銀行側も、延滞の督促といった対応ではなく、
「お約束の日に残高が不足しておりまして引き落としができませんでした。恐れ入りますがご入金をお忘れではないでしょうか。」
といった入金のご案内といったトークがほとんどです。
ただし、このトークで入金日を約束し、その約束日までに入金がなされなかった場合は、
次の電話は少々督促モードに近くなってきます。「先日のご入金のお約束ですが未だ入金が確認できません。
至急ご入金をいただきたいのですがいつになりますか」と少々内容的にはヒートアップしてきます。
これ以降になってもまだ入金ができない場合は、銀行側も完全に督促としての側面を前面に出してきます。
「再三お電話でのご入金をお願いしているにもかかわらず未だ入金されておりません。
このままではローンのご継続は困難になり、保証会社への代位弁済を請求することにもなりかねません」
「このままでは誠意なきものと判断し法的な手続きを取らざるを得ません」等と少々対応しづらいトークを前面に出してくるようになります。
これらの銀行からの督促に対し、どのような対応をするべきでしょうか。
まず、もし返済する側のローン延滞の事情が一時的なものであり、
いつになれば延滞分の入金ができるということが明確である場合は、
銀行担当者に対し入金可能な日付をはっきりと伝え、その日までに必ず入金を履行する、
これを必ず守るようにしましょう。
この場合職場や事情を知らない他の家族に延滞していることを知られたくなく
、電話がかかってくることがストレスである場合は、「○○日までに必ず入金するので、もう電話はしないでほしい」」
と明確に伝え、相手方の名前を聞いておくことが大切です。
また、延滞分の入金について明確に約束できない場合、これは少々工夫が必要です。
その場をのがれるため、面倒ごとを先延ばしにするだけのために、用意できるかどうかわからない日付を入金日として約束してしまうと、
銀行に対し約束不履行常習者としてのレッテルを貼られてしまい、印象はより悪くなってしまいますし、
督促のコールはさらに頻度が多くなりますので、これはやってはいけません。
この場合の対処方法は、事情を丁寧に説明し、
「いま・・・・の事情で入金の日付を約束することはできないのです。○○日に状況を再度こちらからご説明いたします
。申し訳ないのですが今日は入金日のお約束ができません。○○日まではお電話をいただいてもお話しできる状況にありません。」
という感じのトークで、次はこちらから電話しますと約束をしつつ、対応者の名前を必ず聞いておきます。
いずれの場合でも大事なことは、決して住宅ローンを延滞してしまっても、それなりの事情があり
基本的に仕方がないことなのですから、必要以上に卑屈になったり、逃げまわったり、
逆に銀行に対して高圧的になったりすることは、してはならないことです。
ローン延滞は仕方がないこと、銀行にも事情は理解してもらうように
冷静に努めながらじっくりと対処方法を見極めて進めていくようにしましょう。
ローン延滞の事情は人それぞれであり、延滞することは契約に違反することになりますが、
それだけのことです。少なくとも銀行より高圧的な対応をされることはゆるされることではありません。
延滞してしまっても、堂々と事情を話し、必要以上の生活や仕事に支障が出るような電話連絡をしないように申し入れし、
すみやかに自身がとるべき方向の見極めしていくように心がけましょう。
決して、延滞をしてしまった皆さんが立場が下で、貸し手である銀行が立場が上なんてことはありません。
怖がることは全く必要がありません。
自信をもって銀行と折衝してください。
*銀行との折衝で銀行が理不尽なことを言ってくるように感じたら、会話を録音しておくことをお勧めします。
*延滞した後の方向性の見極めについては別にご案内します。
お困りごとは先ずご相談ください。